膝の痛み
■ 膝の損傷や障害、外傷など
▷原因
骨折や靭帯損傷、半月板損傷、骨・軟骨損傷、滑膜ヒダ損傷、滑液包の障害など、膝は作りが複雜でなおかつ体重がかかり屈伸を伴う関節なので、体の中でも特にケガが起きやすい部分です。
膝は立っているだけの状態でも体重の負荷による圧迫力を受け、歩く時では体重の3倍、階段の昇り降りでは4~5倍、走る時では7倍もの負荷になります。
スポーツなどではそれに加えて、急なスタートや切り返し、方向転換などで、捻じれや剪断などの力が働きます。
スポーツによる一定の動作の繰り返し、使いすぎにより膝を支える靭帯や骨、膝の中にある半月板や軟骨などが損傷したり、練習中や試合中のアクシデントによっては外傷を起こす機会が少なくないと言えます。
▷治療法
外傷では、膝に負担をかけないようにシーネなどで安静を保ち、松葉杖などにより患部の免荷をします。早めに受診(ご来院)して検査をしましょう。
当院は超音波(エコー)による検査をおこなっており、状態によりましてはレントゲンやMRIなどの検査、診断のため医療機関をご紹介いたします。
損傷の程度により、キャストライトシーネなどで膝の関節を固定したり、サポーターやテーピングによる患部の保護や支持をおこないます。
同時にアイシングや発痛物質を消退させて、損傷組織の修復を促す微弱電流通電治療(施術)をおこないます。
経過に応じて、温熱療法や柔整手技療法(柔整マッサージ)で膝の上下のふとももやすねやふくらはぎの筋群をほぐしたり、運動療法(リハビリテーション)やストレッチングで柔軟性を取り戻し、同時に筋力も強化していきます。
当院では加圧トレーニングによるリハビリやEMS(Electrical Muscle Stimulation:神経筋電気刺激)での治療(施術)をおこなっており、特にふとももの筋力の回復には効果的です。
運動療法やストレッチングではマンツーマンで治療(施術)、指導いたします(それぞれの患者様では状態やリハビリの手段や程度が違うためです)。お困りの方はご相談・ご来院くださいませ。
■ 変形性膝関節症
▷原因
膝は日常生活において、体重の重みを受けながら屈伸する部位であり、永年の負荷の蓄積により関節の様々な部品が消耗してしまいます。
しかし表面にある関節軟骨や半月板には神経がほとんどないため、痛みが生じずに摩耗が進行し、徐々に半月板や関節軟骨が削れてしまい、形が変化していきます。
この頃では削られた組織のクズが関節内を漂うため、その刺激により滑膜から水が出て、関節が腫れることで痛みが出たり、動きづらくなったりします。特に動きはじめの痛みや階段を降りるときの痛みが著明です。
症状が進むと関節の曲げ伸ばしの範囲が狭くなったり、歩くときにグラつきを生じたりします。
夜、寝ている時(動いたり体重がかっていないのにもかかわらず)に激しく痛む時は、まれではありますが「骨壊死(膝の骨の一部が壊死に陥る)」が考えられます。
当院は超音波(エコー)による検査をおこなっており、状態によりましてはレントゲンやMRIなどの検査、診断のため医療機関をご紹介いたします。お困りの方はご相談・ご来院くださいませ。
▷治療法
当院では、痛みや腫れ、関節の動きなどに対しての治療(施術)をおこないます。
膝の変形は特に内側に起こることが多く、その際、うちももやふくらはぎの筋肉がかたくなっていることがよくあります。
それらを柔整手技療法(柔整マッサージ)でていねいにほぐしてあげると。痛みが緩和し、動きも良くなります。
また、ふとももの特に前の筋肉の力が弱くなっておることが多く、運動療法による体操で筋力を強くすることも有効です。
さらにこの体操では、膝の滑液の状態も良くなり、関節軟骨や半月板への栄養の供給や負荷の軽減に役立ちます。
変形が強い場合では、足底板を挿入することで膝の悪い形を矯正し、膝関節の負担を減らします。
ご希望によりましては医療機関でのヒアルロン酸(滑液の成分です)の注射などもお願いすることができます(1週間に1回ですので、普段は当院での治療・施術となります)。お困りの方はご相談・ご来院くださいませ。